「五感で楽しむチーズ体験」第3章_チーズと味覚の科学
- 一般社団法人 日本チーズアートフロマジェ協会
- 4月29日
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チーズの美味しさを決める要素のひとつに、「味覚の科学」があります。人間の舌は、甘味・塩味・酸味・苦味・旨味という基本の味を感じ取りますが、これらのバランスが絶妙に絡み合うことで、チーズの奥深い味わいが生まれます。CAFAJでは、この「味の設計図」を理解することをとても大切にしています。
例えば、青カビチーズは塩味と旨味が強いのが特徴ですが、そこに甘みのあるハチミツを加えると、味覚のバランスが取れ、一層美味しく感じられます。これは、味覚の補完効果によるもので、異なる味の組み合わせが互いの個性を引き立てる現象なのです。
また、チーズのpH値にも注目すると、その味わいの変化がより明確になります。一般的に酸性寄りのフレッシュチーズは爽やかな酸味を持ち、アルカリ性に傾くほどコクや甘みが増します。この性質を理解することで、チーズのペアリングをより理論的に考えることができるのです。面白いですよね!
さらに、食べる温度も味覚に大きな影響を与えます。冷たい状態では味が閉じて感じにくいのに対し、適温になると香りが立ち、旨味が広がります。例えば、カマンベールチーズは冷蔵庫から出した直後よりも、少し常温に戻してからの方がよりクリーミーで芳醇な味わいを楽しめます♪
CAFAJの教育では、こうした味覚のメカニズムを理解し、それを実践に活かすことで、より洗練されたチーズ体験を提供できるよう学習内容がたくさん用意しています。単に「美味しい」と感じるだけでなく、「なぜ美味しいのか」を知ることで、チーズをより深く味わうことができるのです。ぜひ味覚の科学に触れてみてください。
