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官能適用評価基準SEAS

官能適用評価基準 SEAS
Sensory Evaluation Applied Standard

SEASとは

SEASは、チーズを含む食品において成立する「おいしさ」を、
人間の感覚および知覚の働きを前提に評価するための基準です。
評価の起点は一貫して「人」にあり、
誰が、どのような時間・空間・環境・季節の中で知覚しているかを含めて、
おいしさの成立条件を捉えます。
したがってSEASは、単なる味の強弱や嗜好を扱うものではなく、
知覚主体とその状況によって成立する体験としての価値を評価する基準です。

SEASの評価対象

SEASが評価するのは、以下の感覚要素が統合された知覚体験です:
•    味覚(甘味・酸味・塩味・苦味・旨味)
•    香気(揮発性成分による香り)
•    テクスチャー(口当たり・粘性・弾力・崩れ方)
•    温度および時間による変化
•    視覚情報(色彩・形状・表面状態)
これらは個別に存在するのではなく、
人の知覚の中で統合され、「おいしさ」として認識されます。

SEASの評価構造(5要素)

SEASでは、おいしさの成立を以下の5つの要素により評価します:

 

対象

評価の起点となる知覚主体およびその状況を指します。
すなわち、誰が、どのような時間・空間・環境・季節の中で知覚しているかを含みます。
この設定により、おいしさの成立条件は大きく変化するため、SEASにおいて最も基礎となる要素です。

相性

対象となる状況において、チーズと他要素(飲料・食材・環境など)がどのように調和し、補完し合うかを評価します。

構造

味覚・香気・食感などの要素がどのように構成され、知覚として統合されているかを評価します。

方法

カット、温度管理、提供手法など、知覚に影響を与える操作の適切性を評価します。

状態

チーズおよび関連要素の熟成、保存、提供時点でのコンディションを評価します。

SEASの評価特性

SEASは、評価者の主観的な印象に依存するものではなく、
知覚の成立条件に基づいた評価基準です。
そのため、
•    前提条件(対象)が明確である限り
•    評価結果は説明可能であり
•    一定の再現性を持ちます

SEASは、以下のような領域を対象とします:

  • チーズの最適な食べ頃(知覚における状態)

  • チーズと飲料・食材の組み合わせ

  • カットや提供方法による知覚変化

  • 温度や時間による風味変化

  • 空間・環境・季節による知覚への影響

SEASが扱う領域

ICESとの関係

CAFAJにおける評価体系は、以下のように役割分担されています:
•    ICES:チーズそのものの品質・完成度を評価
•    SEAS:人の知覚におけるおいしさの成立を評価
•    TDC:体験価値の構成を設計
ICESが「製品として成立しているか」を扱うのに対し、
SEASは「そのチーズがどのように知覚され、おいしさとして成立するか」を扱います。

SEASの意義

食品の価値は、単に品質が高いことだけでは成立しません。
それが人にどのように知覚され、どのような体験として成立するかによって、
はじめて価値として認識されます。
SEASは、この人間中心の知覚構造を基盤とし、
おいしさを説明可能かつ再現可能な形で扱うための評価基準です。

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